- じゃんぼよしだの酔眼写真塾 (猫の穴) -


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下のすべり台で遊んでくれた猫。モデルもしっかりとこなしてくれた。
初夏の光が背景の緑に美しいグラデーションを作って美猫を引き立てている。
梅雨の合間、久しぶりの太陽に猫たちは皆うれしいに違いない。
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そういうワケで、昨日は久しぶりに良い天気だったのでちょっと遠出してきたのです。この若くて美しい三毛はベンチで休んでいる私に近づいて来るとなんの躊躇いもなくぴょんと膝に乗った。上を向いて顔を近づけて、
「アタシあなたが気に入ったの」と言うと、だらりと体重をかけてのんびりとしていたのだけれど、カラスがやって来るとすっくと立ち上がり「にゃ」と小さく鳴いた。

私も一緒にすべり台を滑ろうとしたのですが、お尻が入らなかったことを白状しておきます。

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アタシ人間の子供はあまり好きじゃない。
でもこのすべり台っていうのは楽しそうだなと思っていつも見てた。
人間の作るものはたいていアタシたち猫には困るものばかりだけれど、これはいいわね。
昼間は子供たちがいるから夜中に練習したの。かっこよくすべって見せるからちゃんと撮ってね。
えっ? 立ったまますべるのかって? 
あたりまえじゃない。アタシだってレディなんだから、お尻ですべるなんてはしたないことは出来ないでしょ。

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竹垣があるので、人間どもは近づけない。苔むした土の上。木漏れ日が落ちてきて風も通る。この上なく満足そうな顔。 
鼻のあたりにこのような模様があると、「あっ、ちょび髭」と思ってしまう。ちゃんと立派な髭があるのにねえ。
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6月、水無月。蝉羽月とも言うのですが、これは蝉の羽のような薄い衣を着る季節ということ。清少納言もシースルーの着物で公達を悩殺していたに違いない。

さて、私と見つめ合いながら子猫を産んだ『みい』。彼女は私に「アナタの子供よ」と言ったけれども、もちろん本当の父親がいた。とても大きな茶トラ。彼は生粋のノラで普段は呼んでもちらりと振り返って睨むだけ。強いオスであることを示す大きな顔と太い鼻筋でボスの貫禄を漂わせていた。
『みい』に子供を産ませた父親であるので、勝手に『とうさん』と呼んでいた。全くなついてくれなかったのだけれど、一度だけこんなことがあった。正月のこと。
我が家の入り口の近くでじっとこちらを見ている。少し近づいてもいつものように離れていくこともなく、じっと見ている。
正月なので食い物に困っているのだなと思い、お正月用にとってあった上等のロースハムをごちそうした。なんと、手から食べて、壁に顔を擦りつけて喜んでくれた。
その後は、会っても一瞥をくれるだけのいつもの『とうさん』に戻ったけれど。

そんなある日、歩いていたら『とうさん』がいたので、
「あっ、とうさんだ」と話しかけたら、ちょうど歩いてきた見知らぬおじさんが、
「あぁ、どうも」と会釈して通り過ぎていった。
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彼の名前はジャンボという。「ジャンボ、ご飯だよ」などと呼ばれる度に、なんだか落ち着かない私なのです。
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最初は真っ黒な子猫だった。雨の日、道の真ん中に大の字になって「もう、あかん」という感じで伸びていた。大学生のころ。すぐにアパートに連れて帰ってお湯を張った洗面器で体を温めると、おとなしくしていた。ドライヤーで乾かした後、毛布にくるまって寝た。ものすごく寝た。ちょっと心配になるほど長時間寝た。目を覚ますとすっかり元気になったので良かったのだが、ものすごく大量のノミを部屋に放出してくれた。真っ黒だったので、『よる』という名前と共に貰われていった。当分の間置き土産のノミに悩まされた。猫ノミが人間に付かないというのは嘘である。
2番目と3番目は白にキジのブチ模様の子猫。紙袋に入れられてアパートの前の空き地に捨てられていた。『そら』と『くも』と名付けられて友人の家に行った。2匹でキャベツ丸1個を食べ尽くしてしまうという草食大食盗食猫たちだった。ネズミのおもちゃを持って面会に行ったら30分でそのおもちゃは跡形もなくバラバラになった。

その後『よる』は脱走してのらの道を選んだそうだが、立派な母親になっているのを見かけたという話を聞いた。

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最近、私が猫写真のテーマとしているのは、光と表情。
夕日が背景の池に反射してアクセントになっている。ゆっくり時間をかけて猫と話をしながら表情をつかまえる。
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横浜に住んでいたころ、賃貸だったので猫を飼うことは出来なかったのだけれど、1階の部屋だったので、窓から遊びに来る猫がいた。隣で飼われていた『みい』というメス猫。遠慮してほとんどご飯をあげたりしなかったのだが、それでも毎日遊びに来た。泊まっていくこともあったので、飼い主さんには心配なさらぬよう話してはいたのだが、猫とは言え若い娘の連日の外泊は面白くなかろうと思い、窓の外で「にゃあ、にゃあ、入れてくれろ、入れてくれろ」という鳴き声に鬼の心で居留守を使ってみた。すると、網戸をバリバリ引っ掻くという作戦に出てきた。それでも無視していると、網戸によじ登りヤモリのように張り付くという技を繰り出した。垣根はあったけれど、その高さは通りから丸見えである。家主の目につくのも具合が悪い。
その日から飼い主公認の別宅となった。
そんな『みい』のお腹が大きくなった。ある日もうまもなくというお腹で網戸によじ登って、にゃぁにゃぁ鳴いている。入ってくるなりうろうろと部屋を回って産む場所を探しているのが分かった。
段ボール箱にタオルをひいてやると『みい』は私の顔をじっと見つめながら4匹の子猫を産んだ。まるで「アナタの子供よ」と言っているようだった。
たぶん、本当にそう思っていたのだろうなと懐かしく思い出す。

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